全館空調とは?メリットデメリットを解説!

更新日:2020.01.06
カテゴリー:コラム

 

最近よく耳にする全館空調システム。

しかし、全館空調が一体どんなものなのか正確に知っている方は少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、全館空調がどういったものなのかご紹介した上で、

メリットとデメリットの解説をしていきたいと思います。

 

 

1.全館空調とは?

全館空調とは読んで字のごとく、家中まるごと空気を調整する(空調)システムのことをいいます。
リビングやダイニングだけではなく、子供部屋やお父さんの書斎、トイレ、洗面所、そして廊下に至るまで
家全体を24時間換気したり冷暖房で室温を調整したりできます。
従来の各部屋にエアコンを設置して冷暖房をおこなう個別空調と違い、全館空調は、いわば室温バリアフリー。
24時間いつでも快適な室温を保つことができるのです。
 

2.全館空調のメリット

・家中どこにいても夏涼しく、冬暖かい
全館空調にとって鉄板のメリットです。最大のメリットと言っても良いでしょう。
24時間365日、すべての部屋が一定になっている、という快適さは色んなデメリットを補って余るほどです。
具体的には、小さな子供やペットのための温度管理を気にしなくて良くなった、
室内のドアの開け閉めが不要になってストレスがない、キッチンで調理していても夏は涼しく冬は温かい、
特に真冬でも簡単に朝起きられるようになる、体感的な快適さだけでなく生活のストレスが減ったり行動的になる等のメリットがあるようです。
・温度差が無いことが健康にいい
全館空調が健康に良いのも大きなメリットの一つです。有名なのが「ヒートショック予防」です。
ヒートショックは、冬の寒い時期など、浴槽に入るまでに脱衣所や浴室で大きな温度差があることで、
血圧が大きく上昇してしまう症状を言います。特に65歳以上の方でヒートショックにより死亡するケースが多く、
実はヒートショックによる死亡者数の世界一は日本なのです。また、ヒートショックからも分かるとおり、
温度差は体へ大きな負担を掛けます。若い体にも知らずしらずに負担を掛けて、
疲れが発生したりやる気を奪ってしまうのも「温度差」が原因になります。
2018年夏に大きな問題となった「酷暑」、室内での熱中症も話題になりましたが、当然全館空調は熱中症予防にもなります。
・仕切りや建具を少なくして、開放的な間取りにしやすい
続いてのメリットは、間仕切りや室内ドアなどの建具を少なくしても問題が無いことです。
例として、リビングと廊下や階段前のホールとの間にドアを設けることがあります。
冷暖房効率を考えると必要だったわけです。しかし、全館空調では当然どの部屋も一定の温度ですので、
間仕切りやドアが必要ありません。耐震性の関係で壁を減らすには限界がありますが、
全館空調ならではの開放的なプラン・間取りが実現できます。
狭小地などで、中の空間を広くしたい方にはとても向いています。
また、全館空調と吹き抜けの相性が良いと言われることが多いです。
しかし、正確に言うと「気密性が高い」ことが全館空調と相性が良いのです。
隙間が無いことで吹き抜けまで効率よく冷気や暖気を運んでくれます。
特に全館空調はそよ風のような弱い風で室内を温めたり涼しくします。
吹き抜けの真上や真下に吹き出し口が無い限り、吹き抜け全体に風を送り続けるのは難しく、
温度のムラが出来てしまいます。吹き抜けがある場合は、シーリングファンがあった方が暖房効率も良く光熱費を抑えることができます。
・室内の壁付けエアコンがなく、室外機が少ないので見た目がすっきり
全館空調はメーカーによって様々ですが、吹き出し口が各居室に設置されるだけで、
一般的な壁付けエアコンが無くなり見た目がすっきりします。
エアコンが無いだけで室内の空間は想像以上に広く感じることができます。
また、一般的な戸建ての場合、エアコンは3~5台くらい設置するのが平均的ですので、
建物外にエアコン室外機が多数並んでしまい、見た目が悪いだけでなく場所も取られてしまいます。
最近の全館空調は室外機も小型化されていますので、外もすっきりします。
・空気が綺麗になる
厳密には全館空調のおかげで空気が綺麗になるわけではありません。
ただ、全館空調を導入する場合、空気が綺麗な住宅になります。
ほとんどの場合、空気の入口(吸気口)に高性能なフィルターを設置しています。
副産物的なメリットとして、花粉やホコリ、PM2.5などをカットしてくれているので空気が綺麗になります。
 

3.全館空調のデメリット

・初期費用、メンテナンス費用が高額
全館空調の導入にかかる費用が高いのが最初のデメリットです。
メーカーにもよりますが、おおよそ200万円から300万円前後かかります。
仮に部屋数が5つある新築の家に、15万円のエアコンを各部屋に取り付けると75万円となります。
全館空調はその約3倍から4倍となってしまいますので、そう考えると本当に高いですよね。
また、全館空調も電化製品ですのでもちろん寿命があります。約15年で交換するのが一般的です。
寿命がくると機器を新しいものに入れ替えなければなりませんが、導入時と同じく200万円から300万円前後かかります。
また、15年の間に新システムが開発されて、より快適に過ごせる機種に変更するとなると、さらに高額になります。
導入にも入れ替えにもお金がかかるのが全館空調の最大のデメリットといえます。
・光熱費が高い
電気代が高くなるのも全館空調のデメリットのひとつです。
部屋ごとにエアコンをつけて冷暖房する「個別空調」の場合は、人のいない部屋はエアコンをオフにしておくことができます。
けれども、全館空調はその部屋に人がいてもいなくても、空調がつきっぱなしということになります。
つまり、無駄が多くなるということです。さらに、全館空調は24時間家中を冷暖房しているということも光熱費を高くしている原因となります。
つまり、わかりやすく例えると「エアコンをつけっぱなしにしている」状態となります。
ただ、最近の全館空調は、外出時に運転をセーブしたり、各部屋の室温を調整できたりする機種が販売されていますので、
これまでの個別空調に近い電気代を実現しています。
・部屋によって温度調整が出来ない
全館空調のデメリットの1つに、部屋の温度調整ができないことが挙げられます。
全館一括管理のため、すべての部屋が同じ温度帯になります。例えば使っていない部屋の温度を調整したり、
暑がり・寒がりな子供部屋だけ温度を変えることが今まではできません。
全館空調は全室で快適な温度にする仕組みですから、個別に調整したいというニーズには答えられないのです。
あとちょっと涼しくしたい、暑くしたい、という微妙なところは別の手段に頼る他ありません。
・故障すると、家全体の冷暖房がストップする
全館空調は、ひとつの機器で家全体をまるごと空調しています。
当然ですが、その機器が故障してしまうと、空調が止まってしまいます。
年末年始やお盆休みなど全館空調の業者が長期連休を取っていると、寒くても暑くても空調なしで過ごさなければなりません。
これではかなり生活に支障が出てしまいますね。そのためにも、定期的なメンテナンスが必要になります。