快適で過ごしやすい家<温度編>

更新日:2019.09.19
カテゴリー:コラム

毎日生活する家でば、できるだけストレスなく快適にすごしたいですよね。では、どんな家だったら、快適に過ごせるのでしょうか。この「快適で過ごしやすい家」シリーズでは、お家の中のどこをどのようにリフォームすれば、過ごしやすく快適な毎日を手に入れられるかお伝えしたいと思います。今回は「温度」について、何をどのようにすれば快適な住まいになるかをご紹介します。


1.高断熱高気密の家
快適に暮らすといえば、温度も欠かせない要素の1つですよね。夏は涼しく、冬は暖かい。できるだけ低いランニングコストで、それが叶えられることが理想だと思います。そこで最近よく聞くのは高断熱高気密。では、この高断熱高気密とは具体的にはどんな家のことをいうのでしょうか。
・高気密な家とは…腕のいい大工さんが丁寧に建てたとしても、壁や天井、床、窓枠などに、ちょっとした隙間が空いているものです。隙間風を感じるほどではなくても、目に見えないくらいの隙間から空気は出入りする。そのため、冬には外の寒い空気が入りこみ、室内のあたたかい空気は外へ出ていく。夏は逆に外の熱い空気が室内に入り、せっかくエアコンで冷やした涼しい空気が逃げる。この隙間が多ければ多いほどエアコンや暖房の効きにくい家になってしまいます。高気密な家は、工場生産の精度の高い建築部材や、防湿シート、断熱材、気密テープなどを使ってできるだけ隙間をつくらないようにして建てられています。
・高断熱な家とは…外の空気の温度は壁や窓を通して家の中に伝わってきます。断熱性能が十分ではない家が冬寒く、夏暑いのはこのため。そこで、外壁と内壁の間に断熱材を入れたり、断熱性の高い窓を採用して断熱性能を高めているのが高断熱な家です。

2.高断熱高気密の家のメリットデメリット
【メリット】
・高気密高断熱な家は、冷暖房で快適な温度にした室内の空気が逃げにくく、外の寒さや暑さの影響を受けにくくなっています。効率よくあたためたり冷やしたりできるということは、省エネで光熱費を抑えることができるということ。家の広さや間取りにもよりますが、エアコンや暖房器具の台数が少なくて済む場合もあります。
・冬はヒートショックの防止にもつながります。「ヒートショック」とは、急激な温度変化にさらされたときに、血圧が急上昇、急降下して体に影響し、脳梗塞や心筋梗塞などにつながるものです。温度の変化が少ない家であればそのリスクも減らせますよね。
・室内の壁表面温度が室温に近く均一だと、空気の対流による静電気が起きず、壁にホコリが付きにくくなります。天井の近くの壁紙がなんとなく黒ずむなどということが少なく、掃除がラクな家になります。
【デメリット】
・気をつけたいのは結露です。壁の中に断熱材を入れる場合、柱と断熱材の間に小さな隙間ができ、断熱材と柱の温度差によって結露ができる場合があります。これは壁内結露といわれ、建物の劣化やカビの原因になります。窓やサッシに発生する結露も住まいにとって大敵です。防ぐには、あたたかい空気に含まれている余分な湿気を換気で排出すること。2003年の改正建築基準法で、住宅には24時間換気システムの設置が義務づけられています。しかし、気密性が高くなければ換気はうまくいきません。また、気密性が高くても窓の断熱性が低いと、冷えたガラスやサッシが結露します。結露やカビが発生しにくいのは、適切な湿度に保たれ、家の中に温度ムラがない環境。そのためには、気密、断熱、換気のバランスが重要です。バランスの取り方は住んでいるエリアの気候によって違ってきます。
・気密性の高い家の場合、暖房器具選びに制約が出ます。炎の熱で部屋をあたためる開放タイプの石油ストーブは、室内の二酸化炭素濃度が上がってしまうため定期的に窓を開けて換気をしなければなりません。せっかく、高気密高断熱の家にしても、外の冷気を家の中に入れてしまうことになってしまいます。なお、FF式ファンヒーターの場合は、外の空気を吸い込んで燃焼し、燃焼後の排気ガスは外に出すため二酸化酸素濃度が上がる心配はありません。

3.高断熱高気密の家にするには
一般的な木造住宅で使われている主な断熱工法は内断熱といわれる充填断熱工法と、外断熱といわれる外張り断熱工法の2種類です。内断熱は断熱材を外壁と室内の壁の間や、天井の上、床下などに詰める方法。断熱材の厚さや種類によって違いますが、材料費や施工費などのトータルコストは外断熱に比べて抑えやすいです。外断熱は構造材の外側を断熱材でくるむ方法。内断熱に比べてコストは高めですが、家全体をくるみ、外からの熱を伝える箇所が少なく断熱性が高いこと、気密性を確保しやすいことがメリットです。どちらの工法でも、断熱性と気密性を確保する施工力が必要です。最近は、それぞれのメリットを活かして、内断熱と外断熱を併用するケースが増えています。

まとめ
メリットデメリットを踏まえた上で、高断熱高気密へのリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。夏は涼しく、冬は暖かく…そんな快適な住まいが手に入るといいですね。