高齢化社会に備えるバリアフリー・介護リフォーム

更新日:2019.09.15
カテゴリー:コラム

これからバリアフリー対応をご検討の方にとって、リフォームのタイミングに悩まれる方も多いようです。必要になってから実施すればよいと思いがちですが、バリアフリー化することで家庭内の事故を未然に防ぐことができるので、今後数十年先の暮らしを見据え「備えておく」ことが大切です。

少子高齢化社会においてバリアフリーの必要性は、ますます高まっています。今日は、バリアフリー・介護リフォームで、どんなことができるのか、どのような種類があるのか、リフォームでどんな風に変わるのか等をご紹介いたします。

バリアフリーリフォームの主な実施箇所としては、一戸建て・マンションともにお風呂・トイレ・廊下が多く、その内容として多いのは「手すりの設置」「段差解消」となっています。

基本の工事

「手すりの設置」
移動の際の転倒防止や、つかまり立ちができるよう、手すりの設置を行いましょう。手すり設置は比較的簡単にできるバリアフリーリフォームです。
主な設置場所は、トイレや浴室、玄関、廊下などです。取り付ける場所によって、手すりの形状や施工方法、かかる費用も異なります。

「段差解消」
つまづきによる転倒防止や、車いすでの移動を容易にできるよう、段差を解消しましょう。台車やベビーカーなどの出入りも楽になります。
具体的には、敷居を低くしたり、床のかさ上げやスロープを設置することで各室間の床の段差や、玄関から道路までの通路等の段差を解消します。

「廊下幅などの拡張」
廊下は、車いすでの移動や、後に手すりなどを付けることを考慮して、十分な幅を確保しましょう。
廊下幅を広げるには、隣接する部屋の間取りを変更することになり、壁を解体しなければならないので費用がかさみます。隣接する部屋の状態によっても難易度が異なるので、かかる費用は工事内容によって大きく変わってきます。

主なバリアフリー・介護リフォーム実施箇所

浴室のリフォーム

体が不自由になっても、一人で安全に入浴できるようにしたいものです。滑りにくい床面への変更、浴室と脱衣室の間の段差解消、またぎ高さの低い浴槽への交換、手すりの設置などを行いましょう。
また、高齢者の家庭内での事故で、最も多いのが浴室内での溺死です。これは、寒い浴室と熱いお湯の温度差により、血圧が急激に下がり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こした結果です。浴室内外の温度差を無くすため、浴室や脱衣所に暖房設備を設置しましょう。

トイレのリフォーム

トイレは1日何度も利用する場所です。使う頻度の高い場所だからこそ、しっかりと先を見据えたリフォームが必要です。
和式トイレは足腰に負担がかかります。和式トイレを使用している場合は、まず洋式トイレに変更を。介助が必要な場合や車いすを使用する場合を考えて、スペースの拡張や手すりの取り付けも考えておきましょう。

室内ドア(出入口)のリフォーム

開き戸は車いすでは通りにくく、向こう側にいる人にぶつかってしまう危険性もあります。高齢者だけでなく、小さな子供がいるご家庭でもスライド式の引き戸の方が安全なので、引き戸へ変更するためのリフォームの需要は高まっています。
また、ドアの開閉を容易にできるよう、開き戸のドアノブをレバーハンドルに取り替える工事などもあります。

階段のリーフォーム

階段から転落する事故も多く発生しています。手すりの設置や、足元灯を取り付けましょう。踏み面に識別しやすい色をつけることも有効です。また、勾配がゆるやかで段差が小さく、踏み幅が広い階段が理想的です。スペースに余裕があれば、新しい階段の設置や改良も検討しましょう。

転落防止のリフォーム

転倒による骨折も、家庭内で起こる事故の中で多くの割合を占めます。つまずき・転倒を防止するには、まずは段差の解消を。部屋の段差なら、大掛かりなリフォームをしなくても段差解消スロープなどの設置で補えます。家全体の段差は、低い床に床材を貼り合わせて床の高さを揃える『床重ね張り工事』がおすすめです。
また、玄関や廊下、階段への手すりの取り付け、すべりにくい床材への変更なども「転倒防止」のためのリフォームとしては効果的です。

新築、リフォームいずれにしても、これからの住宅は『高齢者が住むこと』、つまり【バリアフリー】を前提として考える必要があるのです。税制面の優遇措置や補助金が設けられていることもあって、実際にバリアフリーリフォームの施工件数は年々増加しています。

バリアフリーリフォームは、介護保険の住宅改修助成制度を利用できる場合があります。また、自治体によっては助成制度を設けているところもあります。利用できる制度は上手に活用するのがおすすめです。